世界でもビーチリゾートとして人気の都市、ダナン。
コロナ禍前は日本からの直行便も出ており、2泊3日の短期間でも楽しめるアジアのリゾートとして人気が高まっていました。
ビーチリゾートのイメージをする方も多いかもしれませんが、ダナンは実はベトナム第3の都市。
今回は、ビーチリゾートだけではない注目ポイントも含め、ダナンについてご紹介します。
ダナンについて
ダナンはベトナムの中部に位置する港湾都市です。
ハノイ、ホーチミンに次ぐ第3の都市として知られています。
ダナンはベトナムの5つの中央直轄市のひとつであり、ベトナム中部の社会的経済的中心地となっています。
空路では、ハノイより759Km、ホーチミンより960Km、所要時間はそれぞれ1時間強です。
南北に長いベトナムの国道、鉄道、海路、空路など、全てにおいて南北を結ぶ重要なルートの中間地点となっています。
ダナンの人口
113.4万 (2019年)
ダナンの人口は年々増加しています。ダナンの人口は平均 2.54%の増加を続けており、2019 年には 100 万人を超えました。
ダナンの気候
ダナンは、熱帯モンスーン地帯にあり、雨季と乾季に分かれています。
3月から8月まで→乾季
9月から2月まで→雨季
年間平均気温 約26℃
乾季の6月から8月は最も暑い時期で、平均最高気温は33〜34℃です。また、日によっては40℃を超え、体感気温は42℃程までに達する時もあります。
・3月〜4月の気温 30度〜35度
・5月〜8月の気温 35度〜40度
雨季でも約24度までしか下がらないので、涼しく過ごしやすい都市として観光客に人気があります。
日本からダナンへの直行便
コロナ禍でベトナム便は減便もしくは欠航となっていますが、コロナ禍以前はダナンへの直行便も出ていました。
①成田空港(NRT) ― ダナン国際空港(DAD)
②関西国際空港(KIX) ― ダナン国際空港(DAD)
③羽田空港(HND)― ダナン国際空港(DAD)
直行便で、成田からダナンまで、約5時間20分です。
ダナンの空港
ダナン国際空港は市内中心部から車で10分程度の場所に位置しています。ベトナムで最良の三大空港のうちの1つとされています。
コロナ禍以前、2019年の時点では、年間1500万人以上が利用しており、毎週の国際便数は480便、1日の国際便数は約172便となっていました。シンガポール、タイ、マレーシア、香港、韓国、日本など、アジアの様々な都市への直行便が就航していました。
ダナンの港
ダナン港は、貨物取扱量で南部のサイゴン港、北部のハイフォン港に次いで、国内第3位の国際海洋港です。
世界各地に向けてのコンテナ船が行き来しています。
ダナンの交通
ダナン市内を走る道路は道幅も広く、整備が行き届いています。
交通量はハノイやホーチミンに比べて落ち着いており、朝夕でも市内中心部を除き、ひどい交通渋滞はありません。大都市では大気汚染が深刻な問題となっていますが、ダナンは比較的空気が綺麗です。
ダナンは中部の輸送の要
ダナンは南北に長いベトナムの中心に位置しており、陸路・海路・空路など、各種交通網における要となっています。
ベトナム中部や、中部一帯の輸送玄関口の役割を持っており、周囲の経済特区をつなぐ重要都市として発展しています。
ビーチリゾートとしてのダナン
ダナンのミーケビーチは約1kmほどのエメラルドの海と白い砂浜が続いています。「ミーケビーチ」は、米雑誌フォーブスが選ぶアジアの魅力的なビーチ6選にも選出されています。のどかで穏やかな雰囲気も魅力のひとつです。
ダナン近郊の観光地
ダナンからは、世界遺産の街ホイアンや古都フエにも日帰りで行くことが可能です。
ダナンの都市としての発展計画
ダナンは、大都市として発展するにあたり、環境と文化を維持・向上させつつ、質の高い人材が継続的に育成できる産業として、T関連産業や観光、教育、医 療等のサービス分野における投資の積極的な受け入れを行っています。
ダナンは持続可能な都市開発に向けたアプローチを導入することで、ベトナムで最も住みやすい都市として開発を進めています。ダナンは、環境保全を基本的な重要政策として掲げており、大都市特有の空気・水質汚染や交通渋滞がまだ深刻ではありません。
ダナンの生活安定と向上に向けた政策
「5つのNO」
①生活困窮家庭がない
②非識字者がいない
③ホームレスがいない
④麻薬中毒者がいない
⑤強盗殺人がない
「3つのYES」
①住宅がある
②仕事がある
③文化都市である
ダナンが力を入れるIT産業振興事業
ダナンではIT産業振興事業に力を入れています。
ダナン市内には、現在、ハイテクパークとして「ダナンハイテクパーク(DHTP)」「ダナンITパーク」さらに6工業団地があります。また、周辺に新しい工業団地も建設されつつあります。
外資企業に関しては、各工業団地で法人税率の免税、賃料の割引、一部関税免税などの優遇措置を受けることも可能となっています。
ダナン・ハイテクパーク(DHTP)とは
ダナン・ハイテクパーク(DHTP)は、ダナン市街地の西22km、 空港から17km、ティエンサ港から西25km、リエンチェウ港の南西6kmのダナン市ホアヴァン県ホアリエン村に位置しています。
総面積は1,232.07haです。
ハイテク製品の生産はもとより、 企業育成や人材育成のための研究施設、行政・管理機関、緑地やスポーツ施設、住居を備えた総合的まちづくりを目指しています。
DHTPは、
①ハイテク団地として国の中心的存在となること
②魅力的な投資・生活環境 の確保
③ハイテクインキュベーション、研究・開発などの事業誘致
④社会・経済の発 展促進
⑤高度な技術者の育成
の5つをビジョンに掲げています。
また、ハイテクの研究・ ダナン市のハイテクパークと、工業団地、空港、市庁舎、ダナン港7開発・応用・移転、ハイテク企業のインキュベーション、高度な技術者の育成、ハイテク分野における生産・取引・サービスの提供、科学研究結果の商業化と応用の促進、ベンチ ャー・キャピタルへの投資、といった使命もあります。
DHTPにおけるハイテク技術プロジェクトの判断基準は以下の6つの分野です
・マイクロエレクトロニクス・機械電子工学・ 光電子工学技術
・.バイオテクノロジー
・.オートメーション・精密機械
・. ICT・コンピュータソフトウェア
・新素材・ナノテクノロジー・新エネルギー
・環境技術・石油化学及び その他の特殊技術
IT人材の育成に注力するダナン
ダナンはIT人材の育成にも注力しています。
ダナンには、大学16校と単科大学(カレッジ)が20校あり、ベトナムの名門、ダナン大学(国立)は、フランス、 アメリカ、日本、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなど教育環境の整った諸外国の大学と提携し、人材育成事業や各国への留学にも力を入れています。
また、59の専門学校・職業訓練センターが置かれており、コンピュータ、縫製業、機械、 電気・電子、建設などの分野を対象として、短期間での養成プログラムを常時提供してい ます。
高等教育機関では、企業と一緒に人材育成コースを設置するなど、IT企業で即戦力として働ける人材の育成を目指しています。
IT化推進が進むダナンでは、IT関係の仕事に就くため、ハノイやホーチミンからの移住者も増えています。今後、さらなる成長が期待できるエリアです。
若者が活躍する都市、ダナン
ダナンは若い都市です。大学や専門学校で専門技術を身につけた者は労働人口全体の約4分の1に達しており、教育レベルの高い人材が豊富です。
ダナンには多くの大学・高等専門学校や、日本語センターをはじめとする外国語教育施設があり、毎年約 4 万人の卒業生がいることから、若く才能豊かな人材が安定的に確保できます。
ダナンの平均年収
ダナンでは、1 人当たりの平均年収は 2019 年時点で 4,095 米ドル。ハノイ市(5,000 米ドル超)やホーチミン市(6,000 米ドル超)には及ばないながらも、ベトナム国内では高水準となっています。
ダナンに投資するメリット
ダナンが投資先として選ばれる理由の一つに、コスト面でのメリットが挙げられます。
ハノイやホーチミンに比べ、比較的物価が安価なため、賃金やオフィス、工場におけるコストを抑えることが可能となっています。
ハノイ、ホーチミンの2大都市と比べて、ビジネスコストは1〜2割程度低いのも特徴です。
ダナン市当局は、外国からの投資受入れに非常に積極的です。そのため、多くの日本企業もベトナム進出の際にダナンを検討し始めています。
いかがでしたでしょうか?
ダナンにあるのはビーチリゾートだけではありません。
今後の成長が確実で、若者のパワーあふれるダナンは要チェックの地域です。
今後のベトナムビジネスにおいて、ダナンは重要な地域となっています。ダナンの発展に注目していきましょう。
ベトナム最大の都市、ホーチミンについてはこちらの記事をご覧ください。
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