【知っておきたいベトナムの慣習】ベトナムの冠婚葬祭②お葬式

人生の大きな節目となる冠婚葬祭。マナーやしきたりは国によって、宗教によって様々です。文化、慣習を知ることはお互いの国を尊重するために大切ですよね。

良好な国際関係を築くために、ベトナムの冠婚葬祭について知っておきましょう。

今回は、ベトナムのお葬式についてです。

 

ベトナムのお葬式はどこで行う?

ベトナムで葬儀を行う場所は、自宅、葬式場、お寺などです。

ほとんどの場合、自宅で葬儀を行います。

 

ベトナムのお葬式は1日で終わらない?

 

亡くなった日から3日3晩、ベトナムでは葬儀が開かれます。半日で終わる場合もありますが、基本的には3日3晩行われます。

弔問客は3日間のうち都合のつく時間に訪れます。

葬儀はあくまでも近親者が中心のため、求められない限りは出席しなくても問題ありません。

 

ベトナムのお葬式に参列する場合の服装は?

 

日本の喪服といえば「黒」ですが、ベトナムでは「白」が葬儀の際の正装です。家族親戚は葬儀の際には白の喪服を身につけて式を執り行います。

亡くなった方から孫までの世代にあたる人たちは「白のハチマキ」を身につけます。親等が増えていくにしたがってハチマキの色が変わっていきます。

 

身内、親戚以外の葬儀であれば、参列者は何色の服を着ていても基本的にはOKです。日本のように黒でなくてはいけない、という決まりはありません。ただ、普段よりきちんとした服装が良いでしょう。肌の露出が多い服や派手な色は自粛しましょう。

 

男性の場合、ノーネクタイでも構いません。特に暑い時期や地域によっては、スラックスにシャツだけでもよい場合もあります。女性も、暗い色のワンピースやシャツにパンツなど、少し綺麗めの服装であれば問題はありません。

 

ベトナムのお葬式に香典は必要?

ベトナムにも香典の文化があります。

「香典お断りします」と記載した紙を玄関に貼ってある場合もありますが、持って行った方が良いでしょう。

家の前にテントを張った受付があるので、そこで名前を言って香典を渡します。香典や果物、または線香を贈ります。献花(蓮の花、菊の花、蘭の花)などでも問題ありません。ただし、色鮮やかな色の花は避けましょう。

香典の相場は20万ドン〜30万ドン程度、近しい関係なら50万ドン程度です。

お札の種類に特にタブーはありませんが、赤と金(黄色)はおめでたい色なので、5万ドン札(赤)や20万ドン札(黄色)は避けたほうが良いでしょう。

 

ベトナムのお葬式の流れは?

 

まず香典を渡し、受付を済ませます。香典を渡すと、受付の人が名前を読み上げることもあります。

 

祭壇の方へ進むと、遺族から線香を1本渡されます。この線香を持って遺影の前で軽く3礼し、線香鉢に線香を立てます。

中央には故人の遺体が安置された大きな棺桶があります。この周りを時計と反対回りに一周します。外に出ると白ハチマキをした遺族が遺影の前で合掌し、故人に参列があったことを報告をします。

 

死者を棺桶に入れ、お線香をあげたり花輪を飾る、お通夜をするなどの一連の習慣は日本と同じです。

 

お茶やお菓子が準備されたテーブルと椅子が置かれていますので、一通りの儀式が終わったら、座って楽隊の演奏を聞いたり、故人を偲んでおしゃべりをします。特に席は決まっておらず、帰る時間も自由です。地域によっては、余興が行われたりします。その場の雰囲気に合わせ、一緒に故人を送り出しましょう。

 

ベトナムのお葬式の特徴

祭壇には故人の遺影、ろうそく、線香鉢、菊の生花が置かれ、両側に花輪が飾られています。

遺族の方は白装束に白ハチマキです。

ベトナムでは、死は悲しいものではなく、新たな生への旅立ちとして祝うべきものだという考え方があります。そのため、霊柩車も日本では考えられないほど華やかで派手ですし、楽隊が音楽を演奏し、親族や家族以外、近所の人や通りすがりの人などまで、来るもの拒まずで歓迎し、食事を振舞います。カラオケをする場合もあります。

何も知らない人が見たら、宴会と間違えてしまうかもしれませんね。

 

ベトナムでの埋葬は?

 

ベトナムではまだまだ土葬が主流です。都市部では火葬も増えてきているようです。

土葬では、棺桶ごと埋葬するのが一般的です。

お墓は家族一緒ではなく、個人個人のお墓に入ります。

 

ベトナムのお葬式で気をつけること

ベトナムでは基本的には葬儀は自宅で執り行われますが、不慮の事故で亡くなった場合は家の中に魂が入れないという考えもあり、家の前で行われることもあります。

 

また、妊婦、病人、幼児(乳幼児)は葬儀に参列すべきではないとも言われています。

鏡は幽霊を招くものと信じられているため、家の中にある鏡を新聞紙で隠ことも行われます。鏡は亡くなった人の幽霊だけではなく、周りにいる幽霊も呼び集めてしまうと恐れられているようです。

 

南部では賑やかに送り出すことが好まれるため、一晩中カラオケをしたりおしゃべりをしたりして過ごします。地域によっては葬儀中に笑顔を見せてはいけない所(北部に多い)もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

 

 

いかがでしたでしょうか。

日本と似ているところもあり、全く違うところもあり…。

文化の違いはもちろんありますが、故人を偲ぶ気持ちが一番大切です。

ご遺族は悲しみの中、3日3晩、葬儀の準備やおもてなしをしています。ご遺族への気遣いを大切に、故人の旅立ちを祈りましょう。

 

ベトナムの冠婚葬祭①結婚式については以下の記事をご覧ください。

【知っておきたいベトナムの慣習】ベトナムの冠婚葬祭①結婚式

 

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