ベトナムの首都、ハノイについてどれだけ知ってる?ハノイの基礎知識

 

ベトナムと聞いて思い浮かぶ都市といえば?

ホーチミンがまず第一に挙がる人も多いのでは。

ベトナムを観光で訪れる人の半数以上がホーチミンを目的地とするため、ホーチミンの情報はたくさんありますが、ハノイについての情報は少なめ…。

しかし、ベトナムの首都はハノイです。ビジネスを考えるならば、ベトナムの政治の中心であるハノイを知っておく必要があります。

今回は、ベトナムの首都、ハノイについての基礎知識をお伝えしていきます。

 

ベトナムの首都!ハノイについて

表記:Thành phố Hà Nội 

漢字表記:城舖河内

面積:約3,325㎢

都市人口:約809万人(2019年)

人口密度:2,398人/ km2

 

ハノイはベトナムの首都。

ベトナム北部に位置するハノイは、ホーチミンに次ぐ800万人を超える人口を持ちます。周辺地域からの人口流入が著しく、年々人口は増加しています。

 

ハノイは2008年8月に大規模な市町村合併を行いました。これに伴い、面積は約3.6倍、人口は約2倍と一気に増加しました。

 

現在、ハノイ市は行政上10区1町18県に区分されています。

 

旧市街の昔ながらの風情と、近代的なビルが立ち並ぶ風景とのコントラストがハノイの風景の特徴です。

 

ハノイには国会・最高裁・官公庁が集中しています。ハノイはベトナムの政治・文化の中心になっており、ホーチミンとはまた違った雰囲気となっています。

各国の大使館などの政府機関、国際機関や多くの外資系企業の現地法人、駐在員事務所があります。

 

有名大学もハノイに多く、優秀な人材が豊富なのも特徴です。

 

商業都市としてはホーチミンに遅れを取ってきたハノイですが、近年、外国企業のベトナム北部への進出が盛んになってきています。

外国人の数も年々増え、ハノイ市内には30万人を超える外国人長期滞在者が住んでいます。

 

大規模な道路建設、新興住宅街や大型ショッピングセンターの建設も進み、国民の生活は顕著に豊かになっています。

都市機能は拡大を続け、今後しばらくハノイの発展は止まることがないと見られています。

 

ハノイの歴史

ハノイがベトナムの中心となったのは7世紀頃のことです。

唐(=当時の中国)の時代、ハノイは重要な交易路上に位置していたことから、唐による南方支配の拠点となりました。

11世紀始めには、李朝(1009〜1225)の創始者、李太祖によって、前王朝の都があったホアルーから、都がこの地に遷されました。

李太祖の乗る船が到着した際、空へと昇る金色の龍の姿が見られたことから、この場所は『タンロン=昇龍』と名付けられました。この名は以降1000年が経った現在でも、人々に親しまれています。

その後、1802年に阮朝によって中部のフエに都が遷されるまで、王都として繁栄しました。

 

1831年、紅河とトーリック河に挟まれたその立地からこの地は「ハノイ=河内」と呼ばれるようになり、その名が定着します。

ハノイは1873年からフランスの統治下に置かれ、1887年以降はフランス領インドシナの中心地となりました。

1940年の日本軍進駐によりハノイは日本の占領下に置かれますが、1945年、日本の敗戦に伴い占領が終了します。

1960年代から始まったベトナム戦争ではハノイも戦場となり、アメリカ軍からの爆撃を受けます。戦後、南北統一がなされると、ハノイはベトナム社会主義共和国の首都と定められました。

 

ハノイの気候

 

ベトナムは年中暑い、というイメージを持つ人も多いかと思いますが、実はハノイには四季があります。

ハノイは、年間を通して湿度や気温の変動が激しい「亜熱帯気候」に属しています。

年間平均気温は約24度。

一般的には雨季が寒く、寒気が暑いイメージですが、乾季の時期は肌寒く、雨季の時期は気温が高くなるのがハノイの特徴です。

 

乾季

11月〜4月は乾季となります。

乾期といえば、暑いイメージがあるかもしれませんが、ハノイの乾期は日本の5月頃を思わせるような、涼しく過ごしやすい時期となります。

気温は年間でも最も低くなり、最低気温が10度を下回る日も多くあります。上着やジャケット、コートは必需品で、朝晩はかなり冷え込みます。

 

雨季

5月〜10月までは雨季です。

平均最高気温が25度を超え、特に7月、8月は30度を超える日が続きます。雨のピークは7〜8月です。6月〜8月は30度を超える暑い日がつづき、雨も多く湿度は80%前後になります。

9月〜10月にかけては台風のシーズンとなります。

 

乾季と雨季の狭間である11月が秋で、3月、4月が春に該当するといわれています。

 

ハノイを訪れる際の服装

乾季:半袖と長袖。朝晩は冷え込むのでジャケットやカーディガンなどの上着が必須。思っているより寒くなる日があるので、薄手のダウンジャケットなどがあると安心です。

 

雨季:夏服。室内の冷房対策としてカーディガンやパーカーなど薄手の羽織るものがあると安心。紫外線対策に帽子やサングラスなど、日焼け対策は必須。スコール対策に折りたたみ傘があると良いでしょう。

 

ハノイの言葉

 

言語はベトナム語です。しかし、南部のホーチミンで使用されているものと発音が異なり、同じものを示す単語も異なります。

北と南で異なる単語を使うので、注意が必要です。

 

ハノイの人の特徴

ハノイの人は南部のホーチミンの人に比べ、勤勉で計画性があると言われています。質素な生活を好み、おとなしい人が多い印象です。本音と建前を使い分けるのが上手く、仲良くなるにはある程度の時間が必要です。

 

ハノイの交通

航空

ハノイの空港はノイバイ国際空港。市の中心から北へ45㎞行ったところにあるノイバイ国際空港へは、成田・関空・中部国際空港・福岡空港からベトナム航空の直行便が乗り入れています。

 

鉄道

ハノイ市の中心からタクシーで10分ほど西に走ったところにあるのがハノイ駅。ホーチミンへ向かう統一鉄道、及び港町ハイフォンや、少数民族の住まうサパへの中継地点となるラオカイへ向かう列車が出ています。日本ではかなり珍しくなったディーゼル機関車が整然と並ぶ姿は観光客に人気です。

 

ハノイメトロ

道路交通の混雑を緩和する目的で計画されているのがハノイメトロ。

現在、2つの線区で建設が進められています。政府方針では2030年までに計8線区を敷設する計画が打ち出されています。

 

【2A号線】カットリン~イエンギア間 13.1Km(12駅)

2016年の開業を目指し、2011年に着工したものの、2019年秋にようやく試運転が実施されるなど、幾度となく開業が延期されています。中国の中鉄六局集団がEPCプロジェクトとして引き受けたもの。「メトロ」の一部ですが、12駅全てが高架で作られています。

 

【3号線】ニョン~ハノイ駅間 12.5Km(12駅)

2017年の開業を目指し、2010年に着工したものの、現状では早くとも2023年の初めまでずれ込む見込みです。建設はフランスのアルストムが引き受けています。「メトロ」の一部ですが、8.5キロが高架、残り4キロが地下に作られています。

 

タクシー

ハノイ市内では近年、タクシー会社が急増し、その数はすでに20社を超えています。よく利用されているのが、ハノイタクシー・CPタクシー・ハノイツーリストタクシー・JACタクシー・3Aタクシーの5社からなるタクシーグループのタクシーです。白い車体に赤のライン、赤で書かれた社名が目印です。初乗りは1万ドンからとなっています。

 

バス

市内を走る唯一の公共交通機関がバスです。一部の路線を除いてほぼすべての路線が一律料金で3000ドン。車内放送はベトナム語のみです。

 

バイク

1人1台と言われるベトナム人のバイク所有数。ベトナム人の移動には欠かせません。朝夕のラッシュ時の渋滞は大きな問題となっています。

 

今後のハノイ

2008年にベトナムの国会で「2020年に向けたハノイ首都圏拡大計画」が可決されて以降、ベトナム政府は首都ハノイのさらなる発展計画プロジェクトを進行中です。

ハノイでは、2030年までの計画として、周辺のアジア諸国の首都や大都市に並ぶ工業化、都市化を推進するために、大規模なインフラ整備、エリア開発が進行中です。

サービスアパートメントと商業施設を併設した大型複合施設や外資系の高層オフィスビル、富裕層向けのマンションなど建設が進んでいます。

 

 

ベトナムの首都、ハノイはホーチミンとは雰囲気が異なります。

政府の組織がハノイに集中していること、南部と異なり寒い時期があることなどから、人々の性格も違います。

人々の性格や地域の特徴が異なればアプローチの方法も異なりますよね。日本でも北海道と沖縄、東京と大阪では全く異なる文化が根付いています。ベトナムも南北に長い国土を持つため、地域の違いを知ることは大切です。

ホーチミン、ダナンについてはこちらの記事をご参照ください。

地区ごとに違う!ベトナム主要都市「ホーチミン」エリアの特徴①(1区〜6区)

 

ビーチリゾートだけじゃない!ベトナム第3の都市「ダナン」注目ポイントを解説!

 

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