今後のベトナムを担う若者はどんな教育を受けている?経済成長著しいベトナムの教育を知ろう

 

日本のインバウンド市場で伸び率No.1のベトナム。ベトナムに注目する企業も多く、コロナ禍でもベトナム向けの施策が進められています。

ベトナム向けの施策を行うにも、まずはベトナムを知ることが必要。

 

こちらの記事もご参照ください。

 

🇻🇳訪日ベトナム人向けマーケティングの基礎知識 コミュニケーションに必須!ベトナム人の名前を知ろう

 

経済成長著しいベトナムでは、将来を担う子供や若者の教育が重要視されています。教育水準の上昇は今後の経済成長の要因となるでしょう。

ベトナムでは日本語学習も人気です。ベトナムの学校教育や日本語学習の状況などはどうなっているのでしょうか?

 

ベトナム人向けメディアを運営するLocoBeeでは、アフターコロナに向けてインバウンド業界で注目されている国、ベトナムについてお伝えしていきます。

 

日本とどう違う?ベトナムの義務教育

 

 

ベトナムの教育法は1998年に成立しました。

ベトナムの義務教育は、小学校が5年制(6~11歳)公立基礎中学校(日本の中学校に相当)が4年制(11~15歳)となっていましたが、2020年7月より改正された教育法が施行され、小学校入学の際に5歳児教育の修了証を求められるようになり、就学前の5歳児教育も義務教育化され、現在の義務教育期間は実質計10年間となっています。

 

義務教育は公立の学校がほとんどで、教育訓練省(日本の文部科学省にあたる)が管轄しています。

 

学校は9月スタート。9月〜12 月までが前期、1月〜5 月が後期です。途中にテト(旧正月)休み、夏休みが入ります。

ベトナムの旧正月「テト」については以下の記事をご参照ください。

 

🇻🇳ベトナム文化を知って効果的なインバウンド対策!ベトナム人が1年で最も大切にする行事「テト」

 

 

義務教育後の学校は?

 

 

義務教育後の公立普通中学校(日本の高等学校に相当)は3年制(15~18歳)となっています。

公立普通中学校(高校)への入学選考は、省市単位で実施される共通試験の結果に基づきます。試験科目は基本的には国語、外国語(中学校で選択した言語)、数学の3科目です。

高等教育機関は短期大学が3年制、大学は4年制、大学院は修士課程と博士課程があります。大学の医学部などは6年制です。

 

ベトナムの大学

 

最新の国際統計データによると、ベトナム人の大学進学率は28%程となっています。

ベトナムの大学の種類は以下の3種類に大きく分けられます。

 

・国家大学

・国立大学

・私立大学

 

国家大学と国立大学、名前が似ていますが、以下のような違いがあります。

 

・国家大学:政府直属の大学

・国立大学:ベトナム教育訓練省の管轄

 

ベトナムの大学ランキング

 

1 Vietnam National University Hanoi ベトナム国立大学 ハノイ校
2 Ton Duc Thang University トンドゥクタン大学
3 Duy Tan University デュイタン大学
4 VNUHCM University of Technology VNUHCM工科大学
5 Hanoi University of Science and Technology ハノイ工科大学
6 University of Danang ダナン大学
7 Hue University フエ大学
8 Ho Chi Minh City University of Industry ホーチミン市工業大学
9 Vietnam National University Ho Chi Minh City ベトナム国立大学ホーチミン市
10 Hanoi University of Mining and Geology ハノイ鉱業地質学大学

 

出典:RANKING WEB OF UNIVERSITES (2021年1月)

 

理数系が強い?ベトナム人の学力

 

ベトナムの教育訓練省によると、ベトナムの識字率(15歳以上)は、 97.85% (2020年)となっています。この識字率から、ベトナムの初等・中等教育の質が向上していることがうかがえます。また、全国の郡・村の100%が初等・中等教育の基準を満たしています。

 

OECD(経済協力開発機構)が15歳を対象に3年毎に実施している国際的な学力到達度調査PISA(Programme for International Student Assessment)の2015年調査では、ベトナムは

 

科学的リテラシー:525点(70カ国中8位)

読解力:487点(70カ国中32位)

数学的リテラシー:495点(70カ国中22位)

 

となっていました。この結果は、東南アジアではシンガポールに次ぐ高得点です。

OECD70カ国の平均は

 

科学的リテラシー:490点

読解力:493点

数学的リテラシー:493点

 

データ出典:https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2015/01_point.pdf

このことから、ベトナムの教育が理数科に力を入れていることがわかります。

 

子供の外国語学習はいつから?ベトナムの外国語教育

 

ベトナムではいち早く子供の英語学習が進められており、2011年から小学校3年生での英語教育が必修化されました。

「外国語教育学習プロジェクト」では、具体的な目標は「幼稚園で英語に親しみ、2025年までに100%の生徒が小学校3年生以降の12年間にわたり学習できる環境を整える」ことを掲げています。ベトナム都市部では1年生から英語教育を開始しているところも多くあります。

ホーチミン市では、小学校1年生から英語教育(週2コマ)を取り入れており、英語強化プログラム(週8コマ)を選択することもできるそうです。さらに同市では2018~2019年度より小学校で統合的英語プログラムの導入が始まり、ネイティブ教師が英語で数学、科学、英語の3科目を教えています。一部の学校で はフランス語バイリンガルプログラム、中国語強化プログラムも実施されています。

 

外国語教育は英語を第一としていますが、他言語(フランス語、日本語、ドイツ語、中国語、韓国語、ロシア語など)教育を行う学校もあります。

 

ちなみに…

日本では、2020年から小学3・4年生から「外国語活動」として英語学習、小学5・6年生では教科として「英語」が追加されました。

 

ベトナムでは国を挙げて外国語教育に力を入れています。

 

ベトナムが外国語教育に力を入れる理由

 

ベトナム人の大卒者は外資系企業の就職を目指す傾向にあり、大卒者は英語が話せる人が多くなっています。ベトナムにおける外資系企業は、ベトナム企業よりも給与が高く会社の経営が安定していて、働きやすい環境、福利厚生がしっかりしている、と人気が高いためです。

 

また、IT分野でも重要なのが英語です。ほとんどのITグローバル企業が英語を使ってコミュニケーションや開発を行っているので、IT教育と英語教育の両立は必須となっています。

 

海外志向の強い若年層にとって、今後も英語学習は必須となっていくでしょう。

 

 

ベトナムにおける日本語学習

 

日本のアニメや漫画などのポップカルチャーから日本語に興味を持つ若者や、留学、就職のために日本語を学ぶ学生や社会人が増えています。

日本企業のベトナム進出や、日本でのベトナム人材採用が増加する近年、日本語学習は若い世代を中心に注目されています。

 

2019年12月に行われたJLPT(日本語能力検定)の受験者数はベトナム国内で3,000名を超えました。この人数は東南アジアで最大の受験者数となっています。

これ以外にも日本在住のベトナム人もJLPTを受験していることを考えると、かなりの人数のベトナム人が日本語を学習していることがわかるでしょう。

 

データ出典:https://www.jlpt.jp/statistics/pdf/2019_2_3.pdf

 

国際交流基金の「2018年度 海外日本語教育機関調査」によると、ベトナムの2018年の日本語学習者数は174,521人。世界第6位です。2015年時点ではベトナムにおける日本語学習者数は64,863人であったので、3年で増加率169.1%という、驚くべき数字です。

 

ベトナム人の日本語学習者が増加することは、今後の両国の関係にも大きく貢献するでしょう。

 

ベトナムはアジアでも特に親日国として知られています。経済的発展も著しく、インバウンド対策をする上でベトナムを外すことは考えられません。

 

大の親日国!ベトナムは日本をどう思っている?日本に対する意識を知ってインバウンド対応に活かす

 

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