【ベトナムビジネスに必須!】ベトナム基礎知識③ベトナムの政治

ベトナムをビジネス対象とするのならば、ベトナムの歴史と政治を知っておくことは必須です。なぜならば、ベトナムは世界でも数少ない社会主義国だから。

社会主義国ということで、私たちの日本の政治とは何が違うのか?

違いを知り、お互いの文化を理解するところからビジネスはスタートです。

今回は、ベトナムに進出を考えるなら知っておくべき、ベトナムの政治についてお伝えしていきます。

 

以下の記事もご参照ください。

【ベトナムビジネスに必須!】ベトナム基礎知識①ベトナムの歴史

【ベトナムビジネスに必須!】ベトナム基礎知識②ドイモイ政策

 

 

他の社会主義国と違う?ベトナムの社会主義

2021年現在、世界で社会主義国はベトナム含め5か国のみです。

(🇻🇳 ベトナム社会主義共和国🇨🇳 中華人民共和国🇱🇦 ラオス人民民主共和国🇰🇵 朝鮮民主主義人民共和国🇨🇺 キューバ共和国の5カ国)

 

ベトナムの政治の仕組みは、他の社会主義国とは少し違うのが特徴です。

 

ドイモイ政策(経済や社会思想の発展・近代化を目指した施策)以降は、共産党と国家機関(国会、内閣、裁判所等)の分権化が進みました。

 

ベトナムは共産党の一党独裁ではありますが、他の国と異なり、共産党ではない非党員の国会議員もおり、権力の分散が行われています。

しかし、非党民の数は年々減少傾向にあり、今期(2021年〜2026年、15期)の非党員は14人と、全体のわずか2.8%を占めるのみです。

 

15期(2021年〜2026年)の国会議員当選者内訳

 

当選者 499人

うち

女性 151人(30.3%)

少数民族 89人(17.8%)

40歳未満 47人(9.4%)

ベトナム人民軍の軍人 32人(6.4%)

非党員 14人(2.8%)

 

データ出典:VIET JO

 

ベトナムの政権運営体制

【党大会】

5 年に一度、全国450 万人の党員の中から選ばれた約 1,500 人の党員代表 により、共産党の全国代表者大会(党大会)が開催されます。

党大会はベトナム共産党の最高機関であり、今後 5 年間の党改正規約や党人事を決定するものです。

 

【中央執行委員会】

中央執行委員会は、党大会で選出された中央委員(180 名)から成ります。中央執行委員会は党大会の閉会期間中の最高指導機関となります。

定例会は 6 ヵ月に一度開催され、党の政策を起案・決定します。

中央執行委員会には、政治局、書記局、中央監視委員会があり、政治局が党の事実上の政策決定機関となっています。

 

【書記局】

書記局は、党の運営を司ります。主に既存の政策の改修を検討する機関です。

政治局での序列の高い人物が党書記長、国家主席(大統領)、政府首相、 国会議長の 4 つの要職に就任します。

 

共産党内の主要4ポスト

 

党書記長 → 共産党のトップ

国家主席 → 国家のトップ。しかし名目的、礼儀的な役割が多い

首相 → 内閣の運営・行政を行う

国会議長  → 国会の運営・司法・立法を行う

 

共産党一党独裁体制をとるベトナムでは、国の主な指導者たちは5年に1度の共産党全国代表者大会(党大会)で選ばれます。

 

第15期(2021年~2026年任期)のベトナムの政治体制

【共産党】

書記長:グエン・フー・チョン

共産党政治局の書記長が事実上の党首に当たります。

党の政策を起案・決定している中央執行委員会が、6 ヵ月に一度開催する定例会で、政治局の書記長を選出します。

グエン・フー・チョン氏は2011年に書記長に就き、初めて3期目を務める書記長となりました。

 

国家主席:グエン・スアン・フック

国家の主席は「外交の顔」の役割を果たします。

国家主席の選出は、前期の国会の最後で暫定的に選出され、総選挙の国民投票で最終決定されます。

そのため制度的には、国会で選出された(暫定)国家主席が総選挙(国民投票)で不信任決議を出される可能性もあります。

第15期(2021年~2026年任期)の総選挙で、これまで首相を務めてきたグエン・スアン・フック氏が国家主席に選任されました。

 

【内閣】

首相:ファム・ミン・チン 

内閣は国会の執行機関として、政治、経済、国防等の国政を執行します。

内閣のトップは首相で、国会に対して政策執行の責任を負い、活動報告を行います。

国会が首相の任命権を持ちます。

 

【国会】

国会議長:ブオン・ディン・フエ

一院制(500名)、任期5年の国会は、共産党の指導の下、法律の制定をする唯一の立法機関です。

国会議員は国民の直接選挙により選出され、国家元首は国会議員の中から選出されます。

 

 

その他の政治組織

 

【司法府】

ベトナムの司法機関には裁判所人民検察院があります。

 

「裁判所」は日本の最高裁に当たる最高人民裁判所、各地方行政単位に設置される省・県・村人民裁判所や法律によって設置されるその他の裁判所があります。

 

「人民検察院」は独立した国家機関で、憲法と法律にのみ拘束されます。人民検察院は法律を遵守するよう監督します。

 

 

【地方政府組織】

ベトナムにはハノイ、ホーチミン、ハイフォン、ダナン、カントーの5つの中央直轄市と58の省があり、その下に県、市、区、省庁直轄市、その下に町、村、坊などがあります。

 

国の政策決定の流れ

 

ベトナムでは次のような流れで国策が計画・実行されます。

 

1,共産党が国の基本的方針や政策を決める

2,国家機関が立法化・施行を行う

 

ベトナムの選挙について

・国会議員選挙

・各級人民評議会(地方議員)選挙

 

の2つがあります。これらは同じ時期に選挙が行われます。

 

ベトナムの選挙権は何歳から?

 

ベトナムでは18歳以上の全ベトナム国民に選挙権があります。

被選挙権は21歳以上です。

 

ベトナム在住外国人に選挙権はあるの?

 

ベトナム在住の外国人に選挙権はありません。しかし二重国籍の人(ベトナム国籍と外国籍をもつ人)は基本的に選挙権が与えられています。

 

議員の任期は何年間?

 

国会議員・地方議員ともに5年間です。

次回選挙(第16期)は2026年になります。

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

社会主義と言っても、ベトナムの社会主義は他の社会主義国と違いがありますね。

社会主義国ではありますが、経済成長が著しいのがベトナムの特徴です。

 

違いを知り、お互いの文化の理解を深めていく事で、今後の成長に繋がります。

 

今後の成長戦略に欠かせない、ベトナムは要チェックの国です。

「訪日ベトナム人に向けてSNSを活用したマーケティングが気になる」

「ベトナムマーケットの今を知りたい」

「ベトナム人に情報を伝えるには何が効果的?」

 

そんな悩みに応えるのが日本でベトナム人向けメディアを運営しているLocoBeeです。

日本とベトナムの架け橋になるべく、ベトナムを対象としたビジネスを支援します。

まずは無料で資料の請求を!

 

コメント

ページトップに戻る