経済成長が注目されているベトナムですが、ベトナム国内でトップを走る企業「ビングループ」をご存知ですか?
ベトナム国内で目にしないことはない、ビングループの店舗。ビングループはベトナムの経済を支える大きな企業です。
ベトナムをターゲットにするならば、ベトナムを代表する企業を知っておきましょう。
今回は、ビングループについてお伝えします。
2021年度世界長者番付にベトナムからランクインした人
米経済誌フォーブス(Forbes)が発表した2021年版の世界長者番付に、ベトナムから6人がランクインしました。
ランクインしたのは以下の6人です。
・コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)のファム・ニャット・ブオン会長(男性・52歳)
・格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)のグエン・ティ・フオン・タオ社長(女性・50歳)
・国内最大手の鉄鋼メーカーホアファットグループ[HPG](Hoa Phat Group)のチャン・ディン・ロン会長(男性・60歳)
・金融業のテクコムバンク[TCB](Techcombank)のホー・フン・アイン会長(男性・50歳)
・自動車組み立て生産大手チュオンハイ自動車[THACO](Truong Hai Automobile)のチャン・バー・ズオン会長(男性・61歳)
・食品製造業のマサングループ[MSN](Masan Group)のグエン・ダン・クアン会長(男性・57歳)
ビングループのブオン会長は資産が前年比+17億USD(約1870億円)増の73億USD(約8000億円)で344位となりました。2013年に初めてフォーブスの世界長者番付にランクインして以来、9年連続で名を連ねています。
ベトジェットエアのタオ社長は5回目のランクイン。資産は+7億USD(約770億円)増の28億USD(約3100億円)で1111位となりました。
ホアファットグループのロン会長は、資産22億USD(約2400億円)で1444位。
テクコムバンクのアイン会長とチュオンハイ自動車のズオン会長は共に16億USD(約1760億円)で1931位です。
マサングループのクアン会長は12億USD(約1320億円)で2378位となりました。
ベトナムの企業については以下の記事をご参照ください。
ベトナム民間企業トップのビングループとは
会社名(ベトナム語):TAP DOAN VINGROUP – CONG TY CO PHAN
会社名(英語):VINGROUP JOINT STOCK COMPANY
資本金:33,824,305,900,000 VND ( 2021年08月10日 現在)
ホーチミン証券取引場 2007年09月19日上場
流通株式数:3,382,430,590 株( 2021年08月10日 現在)
主な事業:不動産開発、オフィス賃貸、ホテル・レストラン・娯楽施設運営、小売、農産物生産販売、教育・医療サービス、車両生産、スマート電子製品生産・人工知能(AI)・自動化・新材料の研究開発(R&D)・応用、製薬への投資、アニメ制作等
幅広い分野で活躍するベトナム最大のコングロマリット企業「ビングループ」
ビングループとは、ベトナムの首都ハノイに拠点を構えるベトナム最大の民間コングロマリット企業です。
不動産、リゾート開発、ホテル、レストランなどの運営、教育、ヘルスケア、医療サービス、さらに自動車製造、AI研究開発、農業、教育や小売まで、人々の生活全てに関わる事業を展開しています。
最近では、コロナウイルスのワクチンの生産をスタートさせたことが話題になりました。
また、ビングループ子会社で自動車を生産するビンファーストがニューヨーク証券取引所に上場することを検討していることもニュースとなりました。
ビングループの創設者 ファム・ニャット・ブオン氏
ビングループの会長、ファム・ニャット・ブオン氏(Phạm Nhật Vượng)は、1968年8月5日 にハノイで誕生しました。苦しい家庭環境で育ちましたが、熱い想いを胸に、ソ連へ留学をします。
1993年にウクライナで起業し、そのときは即席めんの販売を行なっていました。その事業はウクライナの食品加工部門でトップの企業となり、最終的にはネスレに売却、その後2001年ベトナムに帰国しました。
ベトナム帰国後、不動産事業のビンコム、観光開発のビンパールを設立。2011年に両社を統合させ、Vingroup(ビングループ)を設立しました。
ブオン氏は、ベトナムの発展を心から願っており、ベトナム発展のために尽くしていきたいという気持ちがが経営にも組み込まれています。 「ベトナム人のより良い生活のために」と、常に国の発展に関心を持ってビジネスを展開していると言われています。
「現在の目標は、ベトナムに工業製品のブランドを作ることです。アメリカにはマイクロソフトやアップルがあるのに、日本にはトヨタ、韓国にはヒュンダイやがあるのに、なぜベトナムはそれができないのでしょうか」と述べ、世界に誇るトップブランドになることに意欲みせています。
ビングループを創設し成長させたブオン氏の起業家精神は、ベトナムの人々、特に若い人々に影響を与えています。
ベトナム発展に寄与するビングループのこれから
ビングループが新しく投資する産業とテクノロジーの分野は将来、ベトナム経済にブレイクスルーをもたらすと期待される分野です。
ビングループのベトナムでの事業は、設立時から不動産業とリゾート開発を主力事業に据えており、5つ星高級ホテルリゾート「Vinpearl」と商業用不動産「Vincom」、レジデンス「Vinhomes」を中心に拡大してきました。
2012年にJIC認定取得の国際派病院「VINMEC」を設立、ベトナムの有名リゾートのニャチャンに島型リゾート「Vinpearl Land」を設立。
2013年には教育事業として学校「VinSchool」を設立。
2014年にはOceanMartを買収し「Vinmart」へ変更して小売業へ参入しました。今では街中にVinmartが溢れています。
2015年は自社有機野菜「VinEco」を開始しました。
2017年に発表したベトナム初の国産自動車メーカー「VinFirst」は、政府の後押しを受けてにEVバイクを発売、2025年にはEV自動車の販売が計画されています。
また、スマートフォン事業も開始し、今後LCC旅客航空業にも参入することが決まっています。
さらに、ベンチャーキャピタル「Vingroup Ventures」を通じてスタートアップ投資も行なっています。
いかがでしたでしょうか?
コロナ禍でも成長を続けるベトナム経済を牽引するビングループの動向は今後も要チェックです。
その他にもベトナムには伸び盛りの企業がたくさんあります。
急速に発展するベトナム経済から目が離せません。
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