コロナ禍で経済が伸び悩む中、ベトナム経済はプラスの成長を続けています。そんな伸び盛りのベトナムの企業について、知っていますか?
どんな企業の人気があり、どんな企業が売り上げを伸ばしているのか…。
ベトナムをターゲットにビジネスを考えるならば、ベトナムの経済成長を支える企業を知っておきましょう。
最近は、新型コロナウイルスのワクチン製造をベトナムのビングループが開始したというニュースがありました。
ベトナムの企業の動向にも注目です。
今回は、ベトナムの企業についてお伝えします。
2020年 ベトナム企業トップ10
ベトナム評価レポート社(Vietnam Report)が発表した2020年度版「ベトナム企業トップ500(VNR500)」。
※VNR500は、売上高、利益、成長速度、総資産、労働力の5つの指標に基づき企業をランク付けしたものです。
1位:サムスン電子ベトナム・タイグエン(Samsung Electronics Vietnam Thai Nguyen=SEVT) 電子機器
2位:ベトナム電力グループ(Vietnam Electricity=EVN) 電気・ガス業
3位:ペトロベトナムグループ(Vietnam National Oil and Gas Group=PVN) 石油・ガス業
4位:ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel) 通信業
5位:ペトロリメックス[PLX](Petrolimex) 商業[燃料販売]
6位:ビングループ[VIC] (Vingroup) 不動産業
7位:国営ベトナム石炭鉱産グループ(ビナコミン=Vietnam National Coal Mineral Industries Group)
8位:ベトナム農業農村開発銀行[AGRIBANK](アグリバンク=Agribank) 金融業[銀行業]
9位:ベトナム投資開発銀行[BID](BIDV) 金融業[銀行業]
10位:テーゾイジードン投資[MWG](Mobile World Investment) 商業[その他小売業]
2020年 ベトナム民間企業トップ10
こちらもベトナム評価レポート社(Vietnam Report)が発表した2020年度版「ベトナム企業トップ500(VNR500)」から、ベトナムの民間企業のトップ10です。
1位:ビングループ[VIC](Vingroup) 不動産業
2位:テーゾイジードン投資[MWG](Mobile World Investment) 商業[その他小売業]
3位:ドジ・ジュエリー(DOJI) 商業[その他小売業]
4位:ホアファットグループ[HPG](Hoa Phat Group) 製造業[鉄鋼]
5位:チュオンハイ自動車[THACO](Truong Hai Automobile=THACO) 製造業[輸送機械]
6位:VPバンク[VPB](VPBank) 金融業[銀行業]
7位:ビナミルク[VNM](Vinamilk) 製造業[食品・飲料]
8位:ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air) 運輸・物流業[空運]
9位:サイゴンバンク[SGB](Saigonbank) 金融業[銀行業]
10位:マサングループ[MSN](Masan Group) 製造業[食品・飲料]
2020年 ベトナム優良上場企業ランキング
米系経済誌フォーブス・ベトナム(Forbes Vietnam)が発表したベトナム優良上場企業ランキングを見てみましょう。
トップ50社のうち、ホーチミン証券取引所(HSX)から45社、ハノイ証券取引所(HNX)から5社が選出されています。業種別では「銀行」が6行で最も多く、次いで「不動産」「建設資材」が共に5社となっています。
1位:ベトコムバンク[VCB](Vietcombank) 金融業[銀行業]
2位:ペトロベトナムガス[GAS](PV Gas) 電気・ガス業[ガス]
3位:ビナミルク[VNM](Vinamilk) 製造業[食品・飲料]
4位:テクコムバンク[TCB](Techcombank) 金融業[銀行業]
5位:VPバンク[VPB](VPBank) 金融業[銀行業]
6位:軍隊銀行[MBB](Military Bank) 金融業[銀行業]
7位:ビングループ[VIC](Vingroup) 不動産業[不動産業]
8位:ホアファット鉄鋼グループ[HPG](Hoa Phat Group) 製造業[鉄鋼]
9位:アジアコマーシャル銀行[ACB](Asia Commercial Bank) 金融業[銀行業]
10位:マサングループ[MSN](Masan Group) 製造業[食品・飲料]
トップ50社の2019年税引後利益の合計は前年比+8.7%増の138兆7050億VND(約6500億円)で過去最高となりました。
2020年 働きがいのあるベトナム企業
ベトナム最大の企業管理職向けソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を運営するアンファベ(Anphabe)と市場調査・マーケティングリサーチを手掛けるインテージ(INTAGE)が発表した2020年度版「働きがいのある在ベトナム企業ベスト100」を見てみましょう。
この調査は、ベトナム全国における559企業、20職種の7万1460人へのアンケートをもとに企業をランク付けしたものです。
ランキングのトップ10は以下になります。
1位:ビナミルク[VNM](Vinamilk) 食品・飲料製造
2位:ベトコムバンク[VCB](Vietcombank) 銀行
3位:ネスレ・ベトナム(Nestle Vietnam)食品・飲料製造
4位:ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel) 情報・通信業
5位:アボット(Abbott) 製薬業
6位:THミルク(TH Milk)食品・飲料製造
7位:サントリーペプシコ・ベトナム・ビバレッジ(Suntory PepsiCo Vietnam Beverage) 食品・飲料製造
8位:コカ・コーラ・ベトナム(Coca-Cola Vietnam) 食品・飲料製造
9位:ペプシコ・フーズ・ベトナム(PepsiCo Foods Vietnam) 食品・飲料製造
10位:サムスン・ビナ・エレクトロニクス(Samsung Vina Electronics) 機械
3年連続で乳製品製造最大手ビナミルクが最も働きがいのある在ベトナム企業に選ばれました。
日本企業では、7位にサントリーペプシコ・ベトナム・ビバレッジ(Suntory PepsiCo Vietnam Beverage)、13位にエースコックベトナム(Acecook Vietnam)、20位にソニーベトナム(Sony Viet Nam)、22位にホンダベトナム(Honda Vietnam)、29位にイオンベトナム(AEON Vietnam)、33位に第一生命ベトナム(Dai-ichi Life Vietnam)、35位にダイキンベトナム(Daikin Vietnam)などが入っているようです。
また、2020年版の調査では「幸福な人材を有する企業10社」を発表し、日本企業からはエースコックベトナムとダイキンベトナムの2社がランクインしました。
2021年 ベトナム企業成長率ランキング
ベトナム評価レポート社(Vietnam Report)とベトナムネット(Vietnamnet)は、ベトナム企業成長率トップ500社ランキング「FAST500」2021年版を発表しました。
このランキングは、2016~2019年の売上高の年平均成長率(CAGR)、2020年の実績と2021年の予測などに基づいて作成されています。
今回のランキングに入った企業の83.2%が民間企業となっています。
FAST500のトップ10は以下になります。
1位:アンティエン・インダストリーズ[HII](An Tien Industries) 製造業[プラスチック製品]
2位:クアンニン港[CQN](Quang Ninh Port) 運輸・物流業[倉庫・運輸関連]
3位:ビエンドン商業開発投資[VID](Vien Dong Investment Development Trading) 製造業[パルプ・紙]
4位:サオマイグループ[ASM](Sao Mai Group) 不動産業
5位:タイチュン鉄鋼[TTS](Thai Trung Steel) 製造業[鉄鋼]
6位:ハノイ総合投資[SHN](Hanoi Investment General Corporation) 不動産業
7位:ファレ・プラスチック製造技術[PLP](Pha Le Plastics Manufacturing And Technology) 製造業[プラスチック製品]
8位:コシ[KOS](KOSY) 不動産業[不動産業]
9位:CDCハノイ(CDC Hanoi) 医療
10位:オーストドアグループ(Austdoor Group) 製造業
トップ500社の2016~2019年の年平均成長率は+28.2%。うち民間企業が+29.2%となっています。外資系企業が+24.9%、国営企業が+23.0%と続きます。
分野別の年平均成長率トップ5は
1位:食品・飲料
2位:機械
3位:不動産・建材・建設
4位:医療・医薬品
5位:小売
となっています。
ベトナムで最も価値のあるブランド
フォーブス・ベトナム(Forbes Vietnam)が発表した「ベトナムで最も価値のあるブランドトップ50」によると、
ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)が29億4800万USDで首位、
続いて乳製品製造最大手ビナミルク(Vinamilk)が24億4310万USDで2位でした。
1位:ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel) 情報・通信業
2位:ビナミルク (Vinamilk) 食品・飲料製造
3位:ベトナム郵便通信グループ (Vietnam Posts and Telecommunications Group=VNPT) 情報・通信業
4位:サイゴンビール・アルコール飲料(サベコ=SABECO) 食品・飲料製造
5位:ビンホームズ (Vinhomes) 不動産業
6位:モビフォン (Mobiphone) 情報・通信業
7位:マサン消費財 (Masan Consumer) 食品・飲料製造
8位:ベトコムバンク (Vietcombank) 銀行
9位:FPT情報通信 (FPT Holdings) 情報・通信業
10位:ビンコムリテール (Vincom Retail) 不動産業
ベトナムの今後3年の成長見通し良好な業種は
通信・技術情報
クリーン工業
医療・医薬品
ロジスティクス・輸送
電力・エネルギー
不動産・建設
クリーン農業
などです。
ベトナムの経済については、こちらの記事もご参照ください。
いかがでしたでしょうか?
コロナ禍でも成長を続けるベトナム経済、今後も目が離せません。
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