【新型コロナ対策】ベトナムでの新型コロナウイルスワクチン接種はどうなっている?

 

新型コロナウイルス押さえ込みに成功し、新型コロナ対応の優等生とされていたベトナム。

ベトナムでは早い段階から海外からの入国を制限しており、もし入国する場合には厳しい条件を課していました。

海外からの流入を防ぐこと、そして隔離と検査の徹底がベトナムの新型コロナ対策の要となっていました。感染者が発生した場合は建物や施設、地域を閉鎖し、濃厚接触者からの接触者も含めて隔離の対象とする徹底した対策を行い、それにより大規模な感染拡大は今まで起こっていません。

 

しかし、ここ最近発生した感染力の高い変異種により、ベトナム国内でも影響が出始めています。

 

今回は、ベトナムでの新型コロナウイルス対策のワクチン接種などの状況をお伝えしていきます。

ワクチン接種が進むことで、アフターコロナに向けた期待も高まります。

 

現在のベトナムの状況

 

ベトナムでは、現在新型コロナウイルスの第4の波が来ています。徐々に新型コロナ感染者数が増加し、かつ、ワクチン接種が遅れています。4月下旬以降、変異株の出現により、新型コロナウイルスの市中感染が継続しています。

ホーチミン市をはじめ、一部の地方では、不要不急の外出を控えるなど、社会隔離の政策がとられています。日に日に変化する新型コロナウイルスへの対応を、政府が迅速に打ち出している状況です。

 

第4波を迎えていると言われていますが、現時点では、ベトナムは他の国と比べ感染リスクは相対的に低くなっています。米国の疾病対策予防センター(CDC)が規定する新型コロナ関連リスク4段階の中で、ベトナムは変異株の発生などが報じられた後も、最もリスクの低いLevel 1に分類されています。ちなみに日本は、Level 3となっています。

 

7月3日の時点で、ベトナムでは新型コロナウイルスの感染者19,310人、死者84人が報告されています。この数は世界的に見てもとても少ない数字です。

参考:https://covid.gutas.net/country?p=202

 

ベトナムへの入国

 

外国人のベトナムへの入国は制限されており、現時点では、ベトナム政府当局は、観光客の入国を認めていません。

入国の対象者は「外国の外交官、専門家、投資家、高技能労働者、ベトナムで勉強する生徒及び学生に対する入国許可を迅速に行うことを継続する。外交官、投資家及び専門家の家族(父、母、配偶者及び子供)のベトナムへの入国を許可する。」と規定されています

ベトナムの保健省は5月5日から、入国者および感染者の接触者に対する集中隔離期間を従来の14日間から21日間に延長をしました。さらに、集中隔離終了後にも7日間の健康観察期間を設けるなど、さらに防疫が強化されました。

 

ベトナムで使用されている新型コロナワクチン

 

ベトナムでは、今年中に人口の75%に摂取するワクチン1億5000万回分の確保を目指しています。

ベトナムでは、ファイザー(米)、シノファーム(中)、スプートニクV(露)、アストラゼネカ(英)、モデルナ(米)のワクチンが承認されています。

 

ベトナムのワクチン接種状況

 

ベトナムの新型コロナウイルスのワクチンの接種率は、以下のグラフをご覧ください。ベトナムのワクチン接種は遅れており、ASEAN10カ国の中でも低い水準となっています。

出典:「Our World in Data」

 

 

 

2021年6月末時点では、新型コロナウイルスワクチン接種を2回完了した人は人口の0.2%の193,041人、

1回のみ接種した人は3.48%の339万人です。

 

日本からベトナムにワクチンを提供

 

日本は、ベトナムに新型コロナウイルスのワクチンを無償で提供しています。

6月16日には、日本がベトナムに無償提供したワクチン100万回分が到着しました。

さらに、7月に日本がベトナムにアストラゼネカ社製ワクチン約100万回分を無償で追加供与することが決まりました。

今回の追加供与で、日本からベトナムに無償提供されるワクチンは合わせて約200万回分となります。

 

在ベトナム日本大使館は日本からのワクチン供与について、「日本とベトナムの深い友情の証です。共に手を携えて、新型コロナウイルス感染症を乗り越えていきましょう。」としています。

 

 

今後のベトナムへの入国

 

COVID-19予防国家指導委員会は、新たに策定する隔離・ウイルス検査に関するガイダンスの中で、ワクチン接種済みの渡航者または新型コロナウイルス検査で陰性判定を受けた抗体保持者のベトナム入国について、集中隔離期間を短縮するよう保健省に改めて指導したそうです。前述の条件を満たした入国者は集中隔離期間が7日間に短縮される見通しです。

 

ベトナム国内でのワクチン開発

 

現在、ベトナム国内では以下4つの組織がワクチン開発を進めています。

・ナノジェン社

・ワクチン医学生物学研究所(保健省傘下)

・第1ワクチン生薬製造会社

・ワクチン生物製剤研究製造センター

 

ナノジェン社では、年内のワクチン製品化を目指しているといいます。国産ワクチン開発により、ベトナムでのワクチン接種が進むことが期待されます。

 

 

世界で新型コロナウイルスの対策としてワクチン接種が進んでいます。近経済活動が通常に戻る日もそう遠くないかもしれません。

 

国交、経済活動の正常化の前に、今からインバウンド対策を進めていきましょう。

 

インバウンド対策に、こちらの記事もご参照ください。

【在留ベトナム人の日本国内旅行意識調査】コロナ禍の今、日本に住むベトナム人はどんな旅を求めている?

 

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