ベトナムのキャッシュレス化はどのように進んでいる?〜ベトナムの電子決済を知ってインバウンド対策〜

 

世界ではキャッシュレス化が進み、現金という概念が以前とは変わってきています。

クレジットカード、デビットカード、モバイル決済、QRコード決済、プリペイドカードなど、様々な決済方法が日常に溢れ、現金を持ち歩くことなく快適に生活を送れるようになってきました。

欧米や中国、韓国などと比べると、日本もキャッシュレス後進国と言われていますが、ベトナムは日本よりもさらに現金主義となっており、キャッシュレス化はこれからの課題となっています。

 

ベトナムを対象としたビジネスには、ベトナム人の決済方法を知っておくのは大切です。

今回は、経済発展著しいベトナムの電子決済について見ていきましょう。

 

ベトナムのクレジットカード普及率

 

ベトナムでのクレジットカード普及率は低く、2019年のデータでは、4.1%ほどと言われています。ベトナムは現金依存度が他国よりも高く、同年データで90.2%となっています。インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの東南アジア6か国の中で、ベトナムが一番現金利用率が高くなっています。

 

クレジットカードの普及率が低いため、クレジットカードを使用できる場所も限られています。

 

ベトナムの銀行口座保有率

 

ベトナムの15歳以上の銀行口座保有率は3割程度と言われていましたが、2019年にVNエクスプレスが報じたデータによると、銀行口座を保有するベトナム人の総数は4,300万人。15歳以上の人口の63%が銀行口座を保有していることになります。(ちなみに日本は人口の約97%が銀行口座を保有)

これまで口座保有率は世界銀行の2014年の資料に基づいて31%と言われていましたが、そこから2倍の増加となっています。

銀行口座保有率が低いため、クレジットカードの保有率も低くなっていました。

 

ベトナム政府が推進するキャッシュレス化

 

ベトナムでは、キャッシュレス決済が2006年から開始され、2008年からは電⼦決済が導入されました。

ベトナム政府は2016年から2020年にかけてキャッシュレス化計画を打ち出しました。キャッシュレス化を推進計画では、現金払いの割合を90%から10%未満にするという大きな目標が掲げられました。

2021年現在、この高い目標を達成するまではいかないまでも、多くの電子決済サービスを提供する会社が出てきており、国全体で急速に成長している分野となっています。

 

キャッシュレス化を阻むハードル

 

ベトナム政府はキャッシュレス化を推進していますが、銀行口座保有率が高くないことや、市場や屋台、露店などの小売が根強いことがベトナムのキャッシュレス化のハードルとなっています。

 

①カードおよび電子決済システムが整備されていない店舗が多い

ベトナムでは屋台で食事をしたり、市場で日々の生活用品を購入したり、現金決済をメインとする小売店舗を利用する機会が多いため、まだまだ現金は欠かせないものとなっています。

POSシステムや電子マネー用スキャナが導入されていない小規模小売店舗がベトナム人の生活の基盤となっているため、キャッシュレス化推進の一つのハードルとなっています。

 

②銀行口座が普及していないためクレジットカード保有率が低い

クレジットカードを作るにはまず支払いのための銀行口座が必要になります。しかしベトナムでは銀行口座の保有率が低く、また、それに加えて返済可能かどうかの審査に通るかも問題です。このようなことから、ベトナムではクレジットカードの普及率が低くなっています。さらにクレジットカードを悪用する犯罪もあるため、人々は現金を好んで使っていました。

 

③電子商取引に対する信頼性が低い

ベトナムでは購入前に直接自分の目で商品を確認する慣習があり、商品を直接確認せずに事前に支払いをするオンラインショッピングに対して不安を感じる傾向がありました。現在はオンラインショッピングが一般的になりつつありますが、以前は、購入した商品が不良品や偽造品である不安から、電子商取引を控える傾向がありました。

 

ベトナムでは現金→電子ウォレットへ入金

 

ベトナム都市部では多くの若者が銀行口座を保有しており、銀行口座と電子ウォレット間の送金もスマートフォンで簡単にできます。しかし、地方農村部では銀行口座の保有率もまだ低いため、銀行口座なしに電子決済を利用するイメージは湧きにくいかもしれません。

そのためベトナムでは、銀行口座やクレジットカードを持たずしても、銀行口座を介せず、提携店舗から現金を電子ウォレットに入金できるキャッシュレス決済が可能なサービスが拡大してきています。

 

ベトナムでの人気はQRコード決済

 

近年ベトナムで急激に普及が進んでいるのが、キャッシュレス決済の中でも特にモバイルコード(QRコード)決済です。日本でも様々なQRコード決済が生活に浸透しました。

モバイルコード決済は

①現金を持ち歩く必要がない

②安全

③簡単 

というメリットがあります。

ベトナムでは人口の70%以上が35歳以下の若者という若い国です。若者は新しいテクノロジーを柔軟に受け入れますし、ベトナム国内のスマートフォン普及率も約70%と高いため、簡単で便利な新しい決済方法としてQRコード決済が人々に広まっています。

 

ハノイやホーチミンなどのベトナム都市部では、コンビニなどの店舗やレストラン、カフェなどでモバイルで支払いを行う人々が増えているようです。

 

ベトナムで人気の電子決済サービスは?

 

べトナムの経済誌「Nhịp cầu Đầu tư (ニップカウダウトゥ)」が開発者とユーザーを対象に実施し2019年7月に発表した「2018年に最も人気があったベトナム国内の電子ウォレットランキング」では、携帯電話による電子決済サービス「MoMo(モモ)」が2年連続1位となりました。MoMoの加入者は、2015年から2019年にかけて、大きく増加しました。2019年の初めは1000万人だった加入者が、現在は2300万人以上。さらに今後2年間でユーザー数をさらに約2倍の5000万人に増やす目標を掲げています。

MoMo(モモ)の他には、Zalo Pay(ザロペイ)、Viettel Pay(ベトテルペイ)が続きます。これ以外にも、VNPAYやVinID、Moca、AirPayなど、約30を超える事業者がサービスを展開しています。

 

ベトナムの電子決済サービス「MoMo」

 

2007年設立のMomoは、2010年に電子ウォレットサービスを開始し、現在iOS/Androidアプリによる送金サービス、携帯電話のリチャージ、個人ローン、オンラインゲームなど様々なサービスを提供しています。JCB、MasterCard、Visaなど、24の国内銀行および海外の決済ネットワークも提携しています。

MoMoには消費者金融、保険、送金、公共料金の支払い、エンターテインメント、eコマース、ショッピング、運輸、F&Bなど国内全体で1万を超えるパートナーがおり、中でもベトナム最大手のコンビニエンスストアやスーパーマーケット、コーヒーショップチェーンといった大手事業者との提携が強みです。

 

Momoはサービスのスーパーアプリ化構想も打ち出しており、今後もMoMoはベトナムの人々の生活の中で大きな位置を占めていくでしょう。

 

新型コロナウィルスの影響で進む電子決済

 

ベトナムでは、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、キャッシュレス決済の利用が急増しています。ベトナムの電子決済市場の総取引額は2021年で150億ドル、2025年までにはさらに15%増加し260億ドルになることが予測されています。

新型コロナウイルスによる都市封鎖により、多くの人がオンラインショッピングをするようになり、ベトナムのキャッシュレス決済市場はさらに急成長しています。

2020年4月20日のベトナム・ニュースの報道によれば、2020年1月下旬の旧正月から3月半ばにかけて、キャッシュレス決済の取引額は7割増加したそうです。

 

今後のベトナムにおける電子決済

 

今後のベトナムでのキャッシュレス決済が成長する可能性は大きく見込まれています。ベトナム国内には7000万人以上のモバイルユーザーと6400万人のインターネットユーザーがいるため、電子決済は今後さらに勢いを増していくでしょう。

若い国であるベトナムでは、あっという間に人々の意識も環境も変わっていきます。銀行口座の普及と電子決済サービスを取り入れたビジネスは、政府干渉のもと、同時に急速に進められています。

 

ベトナムをターゲットにしたビジネスを考えるならば、ベトナム人の使う電子決済サービスを視野に入れておくことは必須です。

 

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