経済成長著しいベトナムにはビジネスチャンスがたくさん。アジアで最も有望な投資先とされるベトナムをビジネスターゲットにする企業は増加の一方です。ベトナム向けのビジネスを検討するならば、ベトナムに訪れる機会もあるでしょう。
同じアジアで親日家の多いベトナムではありますが、どんな文化の違いがあるのでしょうか?
出張や赴任、旅行や視察でベトナムを訪れる前に、ベトナムで注意すべきポイントを確認しておきましょう!
前回の①基本編は以下からご覧ください。
【食事編】
テーブル上のおしぼりは有料!
おしぼりはテーブルに備えられているか、客が着席すると店員が持ってきてくれます。ベトナムではおしぼりは有料で、一枚2000ドン〜5000ドン程度。食事を終えてお会計をするときに、お店の人がおしぼりを使った枚数を数えるので、もし使っていなければ、手を振って使っていないことを伝えてください。自分で持っているウェットティッシュを使えばお金は発生しませんが、お店の人がおしぼりと勘違いして料金をとることもあります。レシートをしっかりと確認して、「khan(おしぼり)」とあれば、指摘して消してもらいましょう。
食事時のお茶は有料?無料?
日本では食事時に無料でお水が提供されますが、ベトナムではお水ではなくお茶が提供されます。こちらは無料のところもあれば、有料のところもあります。有料の場合は、一杯2000ドン程度。しっかりしたレストランでは、5000ドンや1万ドンかかる場合もあります。気になる方は無料かどうか確認をしておきましょう。
飲み物には砂糖が入っている?
海外の飲み物は砂糖が入っているものが多いため、いざ緑茶だと思って口に含むとびっくりする場合があります。
ベトナムでも、一般的に売られているお茶や牛乳には砂糖が入っています。もし日本と同じものが飲みたければ「ノンシュガー」と記載のものを選びましょう。ベトナム語表記では、「Co duong=砂糖入り」「It duong=少量の砂糖入り」「Khong duong=砂糖無し」となります。
食事の前に食器を拭くのは当たり前?
大衆食堂などでは、お皿や箸、カトラリー、コップなどがテーブルに置かれていますが、あまり綺麗ではありません。使う前に必ずティッシュなどで拭きましょう。これはベトナムの常識です。食器を拭くなんて失礼なのでは…と思うかもしれませんが、現地の人もやっていることなので、気にせずしっかりと拭いてくださいね。高級レストランなどでは不要ですが、基本的には「拭いてから使う」ということを覚えておいてください。そのため、街中で食事をする場合にはウェットティッシュがあると便利です。
ベトナムでは何度も乾杯する!
日本では食事の前にみんなで一度乾杯をしたらそれ以降はみんなで乾杯をすることはあまりありませんが、ベトナムでは何度も何度も乾杯をします。
日本のように、一人で自分のペースで飲む、という飲み方はベトナムではないと思っておいたほうがよいでしょう。
ベトナム人の飲み会ではしばし談笑して、ジョッキに口をつけようとすると、「乾杯しないのか?」と指摘されます。何十回も乾杯をするのはさすがに大変ですが、一人で勝手に飲むのはベトナムではマナー違反です。飲む前には形だけでも周りの人に軽くグラスを合わせてから飲みましょう。
ベトナムでは手酌が基本!
ベトナムでは基本的に手酌です。ビール瓶や缶の場合も1本を複数のコップに分けるのではなく、1人1本頼むのが普通です。
食器には口をつけない!
日本は丼に入ったラーメンやお蕎麦などのスープを飲むとき、丼に口をつけてスープを飲みますが、ベトナムではそれはNG。ベトナムでは、スープは必ずスプーンを使って飲みましょう。日本の感覚で麺を音を立ててすするのもマナー違反です。
お会計はテーブルで
ベトナムの飲食店ではすべてテーブル会計です。
基本的に、食事が終わったら手を挙げて店員を呼び、会計の旨を伝えます。伝票を持ってきてもらったら、その場で会計を済ませます。
ローカルな大衆食堂では全員の従業員が会計をできるわけではなく、店の主人や同族経営者しか会計をしません。会計担当者は片手に常に札束を持っているので、すぐに見つけることができるでしょう。
誘った人が奢るのが基本!
ベトナムでは割り勘という習慣がほとんどなく、食事に誘った人が奢るのが一般的です。また、男性は女性に対して食事代を持つというのが基本のようです。
【文化編】
政府の批判は危険!
ベトナムは共産党による一党独裁、社会主義国です。公の場で政府を批判すると「国家転覆罪」となります。外国人であってもベトナムで犯した罪はベトナムの法律が適用されますので、安易に政府の悪口は言わないようにしましょう。
警察の力が強い
社会主義の特徴の一つとして、政府や警察の権力が強いことが挙げられます。警察の力が強いのは、外国人も現地で実感するかもしれません。賄賂を要求するのも当たり前です。法律にのっとっていない事情で捕まったとしても、警察と喧嘩してはいけませんし、日本のように反抗的な態度をとってはいけません。大人しく従いましょう。
寺院や教会ではフラッシュは禁止
寺院および教会内部で撮影は可能ですが、禁止の張り紙がなくともフラッシュ撮影はしてはいけません。強い光は教徒の方々に非常に迷惑です。
警察、軍関係の人、政府施設は撮影禁止!
ホーチミンの人民委員会庁舎、ハノイのホーチミン廟は間近での撮影が禁止です。廟自体は撮影可能ですが、規定のライン以上に近寄ると、近くの兵士に注意されますので気をつけてください。また、町中で交通整備している公安警察に向けての写真撮影も禁止です。
年配者を敬う
ベトナムは儒教の思想が根付いているため、年配者を敬う文化です。バスなどでは自分よりも年上の方に座席を譲ります。外国人でも同様、自分よりも年配者の方を敬う態度を忘れないようにしましょう。
レディファーストが浸透している
ベトナムでは日本よりもレディファーストが浸透しています。男性は女性に気遣いを持って接することが当たり前となっています。男性が女性の送り迎えをするのは当然ですし、食事等の支払いも全て男性が行うのが普通です。エレベーターやタクシー等でも、全てレディーファーストで女性を先に乗せるようにしましょう。
女性の喫煙はよく思われない
ベトナム人男性の喫煙率は47%強。特に中高年世代が喫煙率を上げており、喫煙マナーもあまりよくありません。
男性の喫煙が一般的であるベトナムですが、女性の喫煙はよく思われていません。タバコを吸う際はいったん席を外しましょう。
日本人の服装は目立つ?
日本人の服装はベトナムのファッションとは異なりますので、現地では日本人だとすぐにわかるようです。日本人はパスポートや多額の現金などを持ち歩いていると思われていますので、ひったくりに対する意識を持ってください。外を歩くときは、人通りが少ないところは避け、貴重品はホテルに置いておきましょう。スマートフォンを操作しながら歩いているのも危険です。
日本の雑誌の持ち込みは気をつけて!
ベトナムの税関では、成人向け雑誌を厳しく取り締まっており、知らずに日本の雑誌を持っていた日本人がしばしば止められています。日本とは雑誌の価値観が異なり、少年誌のグラビア写真でも没収の上、罰金が科せられる場合がありますので注意です。可か不可か、その判断は税関職員によりますので、少しでも心配な雑誌は持ち込まない方が無難です。
いかがでしたか?今回はベトナムに行く前に知っておくべき食事や文化のポイントをお伝えいたしました。出張や視察、もちろん旅行前にも、訪問先のマナーや常識を知っておくことは大切です!
次回はベトナムでのビジネスのポイントやビジネスマナーについてお伝えします。是非参考にしてください。
ベトナムについてはこちらの記事もご覧ください。
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