新型コロナウイルスで激減のインバウンド。ベトナムからの訪日外客数はどうなっている?

 

アフターコロナに向けたビジネスを考えるには、まず現状がどうなっているのかを知らなくてはなりません。

実際に、コロナ禍の現在、どのくらいの外客が来日しているのでしょうか?

少ないと言われているインバウンドですが、少ないながらもどんな外客が日本を訪れたか、ご存知ですか?

ベトナム人向けメディアを運営するLocoBeeでは、アフターコロナに向けて今最も注目されている国、ベトナムについてお伝えしていきます。

激減した2020年のインバウンド

 

新型コロナウイルスの影響で2020年の訪日外客数は激減となりました。街から外国人の姿が消えたのを肌で感じている方も多いと思いますが、実際にどれくらい減ったのでしょうか?

*訪日外客数とは、法務省集計による出入国管理統計に基づき、算出したもの。訪日外客は、外国⼈ 正規入国者から、日本を主たる居住国とする永住者等の外国⼈を除き、これに外国⼈一時上陸客等を加えた入国外国⼈旅⾏者のこと。駐在員やその家族、留学⽣等の入国者・再入国者は訪日外客に含まれる。なお、上記の訪日外客には乗員は含まれない。

2020年の訪日外客数は411万5900人。前年2019年の3188万人から比べ、87.1%減となっています。

訪日外客数は2013年から2019年までの7年ほど、毎年史上最高の数を更新していましたが、この411万5900人という数字は1998年の訪日外客数の410万人以来、22年ぶりの低水準です。

日本政府は東京オリンピック・パラリンピックに向けて、2020年には訪日外客数4000万人の目標を掲げていましたが、その数字からは程遠いものとなりました。

 

新型コロナウイルス対策、続く入国制限

 

 

新型コロナウイルスの感染拡大防止の為、2020年2月以降、海外からの入国を制限し、4月以降は実質的鎖国のような状態となりました。

7月以降は段階的に海外との往来再開の措置が進められ、ビジネスや留学などでの入国が限定的に再開されましたが、未だ観光目的の入国は認められていません。

英国で流行している新型コロナウイルスの変異種が日本でも確認されたことから、政府は2020年12月28日から2021年1月末まで、全ての国・地域からの新規入国を一時停止しました。

2021年1月9日以降、緊急事態宣言解除が発せられるまでの間、すべての国・地域からの入国者・再入国者・帰国者に対し、日本人を含め、上陸時の PCR 検査の受検等を実施することとしました。更に1月14日 以降は、「ビジネストラック」「レジデンストラック」の運用も停止しています。(2021年2月現在)

※ビジネストラック:「本邦活動計画書」提出等の条件のもと、相手国又は日本入国後の14日間の自宅等待機期間中も、行動範囲を限定した形でビジネス活動を認める仕組み(行動制限が一部緩和される)。主に短期出張者用。

※レジデンストラック:相手国又は日本への入国が認められるものの、相手国又は日本入国後の14日間の自宅等待機期間が設けられる。主に駐在員の派遣・交代等、長期滞在者用。

 

2020年の訪日外客はどんな数字だった?

 

2020年の年間訪日外客数は411万5900人

月別の訪日外客数は以下のグラフの通りです。

出典:日本政府観光局(JNTO)

 

累計でベトナムからの訪日外客数は7位ですが、前年からのマイナスは他国と比べて一番低い-69.2%となっています。

国・地域 前年比
1位 中国 1069300 -88.90%
2位 台湾 694500 -85.80%
3位 韓国 487900 -91.30%
4位 香港 346000 -84.90%
5位 タイ 219800 -83.30%
6位 米国 219300 -87.30%
7位 ベトナム 152500 -69.20%
8位 豪州 143500 -76.90%
9位 フィリピン 109100 -82.90%
10位 インドネシア 77700 -81.20%

出典:日本政府観光局(JNTO)

 

2021年1月の訪日外客、ベトナムがトップに

 

出典:日本政府観光局(JNTO)

 

昨年2020年1月は266万人の外客が日本を訪れていました。

2021年1月、訪日外客数はトータルで4万6500人でした、そのうちベトナムからの外客は前年同月比 60.3%減の 2万人。(日本政府観光局(JNTO)発表)

この2万人という数字は、国・地域別でトップ。2位の中国からの入国は、半分の1万人でした。

この2万人という数字は、技能実習生など仕事での訪日がほとんどですが、コロナ禍でもこれだけ訪日を望む人がいるのです。

 

この先、ベトナムからの入国は?

 

日本への直行便は2月も引き続き大幅な運休・減便となっています。

2021年2月現在は、ビジネストラックおよびレジデンストラックが停止されていますが、それらが再開されれば、どちらも対象であるベトナムからの入国が再開されます。

観光客の受け入れはもう少し先になりそうです。しかし必ず以前のように国境を越えた移動が再開される日が訪れます。そのために、今出来ることを着実に行なっていきましょう。

 

技能実習や特定技能ビザでの訪日はコロナ禍でも継続的に行われています。観光客ではありませんが、日本の経済・産業にとって大きな力となる訪日外客です。

コロナ禍でも、ベトナムの動きから目が離せません。

 

インバウンド1位の中国を抜いた!コロナ禍でも増加する訪日ベトナム人雇用

 

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